火山が噴火しないために(山の話じゃありません)

カウンセラーなんていう、あまり一般的じゃない仕事をしていますと「人の話ばかり聞いてつらくなりませんか」とか「悲しいときやイライラするときはないんですか?」と心配してくださる方も多いです。

もちろん舌打ちしたい時もあるし、号泣したい日も、暴れたい日もあります(いざ書いてみるとドン引きですな…)。
ただ、それを信頼できる人の前以外ではしないことや、人間関係が壊れない程度に抑えられたら合格点なんじゃないかと思っています(自分に甘い)。

いろんな臨床心理士を知っていますが、ほとんどのカウンセラーは悟りを開いた仏様というよりも、穏やかな中に豊かな感情表現を持つとても人間らしい方が多い気がします。
私の周りは特にメンタルが安定して聞き上手で平和主義の人が多くて助かっています。
心の健康を保つためには、感情を抑えていつも冷静でなければいけない…のではありません。

むしろ感情はマグマのようなもので、感情を無視したり抑え込んだりしてしまうと心や身体の症状として噴火、爆発してしまいます。

ここで題名の通り、心の火山が噴火しないために大事なのは、

①どんな感情も自然に起きるあたりまえのものだと知っていること。
②今自分がどんな気持ちでいるか、どんな身体変化を引き起こしているかに気づいていること。
③いったん激しくなったとしても、また元通りの穏やかさに戻れることを経験していること。 

だと思っています。
これはできれば子どものときから保護者との間で体験していることが望ましいです。

ただ、噴火を抑えられない場合もあります。この場合は、筋トレや訓練のように日々の生活で意識する必要があります。でも、人は自分の感情ばかり優先しては生きられない忙しい生き物ですよね。
そこで私からおすすめするのは、余裕があるときあえてゆっくり行動することや深呼吸すること、五感を働かせてみることです。たまにはゆっくり周りの景色を見たり、目の前の食事を目で見たあとに一口ずつ味わったり、目を閉じて聴こえる音に集中したり、触り心地がいいものを堪能したり、アロマを焚いたり美味しい匂いを嗅いだり。

特に腹式呼吸は「交感神経」から「副交感神経」へ切り替える際のスイッチになると言われています。
五感や呼吸に集中することは、少し前から流行っているマインドフルネスの考え方でもあります。
人は常に将来の心配をしたり、過去を悔やんでいる生き物です。それが人類を発展させてきたわけですが、行き過ぎると心の健康を損ないます。

たまには今ここにある自分の気持ちや五感に目を向けて見てください…
そうしていると、なんだか素直に「いつも支えてくれる足の裏ちゃん、ありがとう。」「気づかないうちに血液を送り続けてくれている心臓ちゃん、助かるわ。」なんて自分を大切にしたくなりますよ(気持ち悪いって言わないで)。

もし、そうはならなかったら私から言わせてもらいます!
「ブログ読んでくれて嬉しい!こんな世の中で生きててくれるだけですごい、出会ってくれてありがとう。」

京都市・御所南カウンセリングルーム 猫庵

この相談室は京都・御所の近く、鴨川や個性豊かなお店が多い場所にあります。 皆さんがほっと安心できるような場所を目指しています。 猫はいません、猫が苦手な方も遠慮なくお越し下さい。 不安や生きづらさ、発達や不登校、子育てのご相談などお聞かせください。 臨床心理士・公認心理師の資格を持ち、現在まで20年近く、家族の相談に関わってきた女性相談員が対応させて頂きます。 秘密は固くお守りします。

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